笠木かさぎ)” の例文
どいがえじゃございませんか。それからこいつが轆轤座ろくろざ切梁きりはり、ええと、こいつが甲板のしん、こいつがやといでこいつが床梁とこ、それからこいつが笠木かさぎ、結び、以上は横材でございます」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と金剛力を出して一振ひとふりすると恐ろしい力、鳥居は笠木かさぎ一文字いちもんじもろにドンと落ちた。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
飛びもしないのに、おやおやと人間の目にも隠れるのを、……こう捜すと、いまいた塀の笠木かさぎの、すぐ裏へ、頭を揉込もみこむようにして縦に附着くッついているのである。脚がかりもないのにたくみなもので。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)