“かくそで”の漢字の書き方と例文
語句割合
角袖100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
骨も埋もるるばかり肥え太りて、角袖かくそで着せたる布袋ほていをそのまま、ましげに障子のうちへ振り向きしが、話しかくる一言の末に身をらせて打ち笑いぬ。中なる人の影は見えず。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
遂に芸者組合より苦情出で内々その筋へ歎願密告せしかば大正五年四月の頃より時の警視総監西久保某といへる人命令を部下の角袖かくそでに伝へてどしどし市中の白首を召捕めしとりけり。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
小手をかざして塔の上の方を見上みあげるならば、五重塔の天辺てっぺん緑青ろくしょうのふいた相輪そうりんの根元に、青色の角袖かくそでの半合羽を着た儒者の質流れのような人物が、左の腕を九りんに絡みつけ
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)