“おなみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
男浪50.0%
御那美25.0%
雄波25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その強記きょうきはいかなる市井しせい瑣事さじにも通じ、その方寸には、浮世の大海に刻々寄せては返す男浪おなみ女浪めなみひだの一つ一つをすら常にたたみこんでいる大岡忠相であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
温泉場ゆば御那美おなみさんが昨日きのう冗談じょうだんに云った言葉が、うねりを打って、記憶のうちに寄せてくる。心は大浪おおなみにのる一枚の板子いたごのように揺れる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ああいいとも、いつでもいる。ここの御嬢さんも、よう、来られる。——御嬢さんと云えば今日は御那美おなみさんが見えんようだが——どうかされたかな、隠居さん」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
足許まで、打ち寄せる雄波おなみ雌波めなみは、「かねちゃん、かねちゃん、やー。」といって転がるように笑いさざめく。真青な空! 真青な海! 白いかもめがふわふわと飛んでいる。
嵐の夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)