“おくらまえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
御蔵前100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その十日ほどまえから鳥越とりごえのほうに、疱瘡ほうそうがはやると聞いたので、御蔵前おくらまえにある佐野正さのしょうの店へ仕事のために往き来するおせんはそのほうを心配していたし
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
駒形こまがたの、静かな町を、小刻みな足どりで、御蔵前おくらまえの方へといそぐ、女形おやま風俗の美しい青年わかもの——鬘下地かつらしたじに、紫の野郎帽子やろうぼうしえり袖口そでぐちに、赤いものをのぞかせて、きつい黒地のすそに、雪持ゆきもち寒牡丹かんぼたん
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「浅草御蔵前おくらまえ長延寺ちょうえんじだということです」
顎十郎捕物帳:18 永代経 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「もう立退かなくちゃあいけないよ爺さん、立花様へ飛んだ火が御蔵前おくらまえのほうへかぶさって来た、こいつはきっと大きくなる、いまのうちに川を越すほうがいい、おれが背負っていくぜ」
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
まえに仕事を貰った家の親店おやだなだそうで、御蔵前おくらまえに店があった。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)