“おうぎなり”の漢字の書き方と例文
語句割合
扇形100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と見ると、その朝にかぎって、扇形おうぎなり貯水池ちょすいちには小さなハヤや大きな山女やまめが、白いはらかせて死んでいるのだ。あの強そうな赤い山蟹やまがにまで、へろへろして水ぎわに弱っていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
漆間うるしま八郎右衛門の両人も、左右から力をあわせ、追いつめ追いつめ、扇形おうぎなり空濠からぼりくぼへ、敵が足ふみ外してころげ落ちたので——討つなと、野添の槍を止めて、引っからげて参ったのでござります。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)