“えんえい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掩映66.7%
掩翳33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
况んや秋の日の光は美しく四山の白雲に掩映えんえいして、空の藍碧らんぺき透徹すきとほるばかりに黒く嶮しき山嶺を包み、うちに無限の秋の姿を藏したるをや。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
おおいニ以テ可トシコレヲ慫慂しょうようス。すなわチ屋ヲ駒籠亀田鵬斎かめだほうさいガ故居ノ近傍ニしゅうス。前ハ老杉ニ対シ、後ハすなわチ密竹掩映えんえいス。破屋数間、蕭然しょうぜんタル几案きあん、始メテ老子ヲ講ジヌ。後ニ市ヶ谷ニ移居ス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
半里下山して軽沢の駅にいたる。蕎麦店に入りて喫するに其清奇いふべからず。しかれども豆漿とうしやう渋苦惜むべし。一里五丁沓掛駅。浅間岳を間近く望む。此とき巓に雲掩翳えんえいして烟見えず。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)