“うすごおり”の漢字の書き方と例文
語句割合
薄氷100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
といいながら一人の奴の帯を取ってぽんと投げると、庚申塚を飛越して、うしろの沼の中へ、ぽかんと薄氷うすごおりの張った泥の中へ這入った。すると右の手を押えた奴は驚きバラ/\逃げ出した。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
源右衛門も伝五も、袖をつらねて、次へすべった。そしてあとのふすまを閉めきると、やがて橋廊下の方に、薄氷うすごおりでも踏みやぶってゆくような冷たい跫音あしおとを消して行った。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御手洗みたらしに張った薄氷うすごおりを割って、小柄杓こびしゃくに水をすくったのである。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)