“うえむき”の漢字の書き方と例文
語句割合
上向100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は上向うえむきに長々とねそべって眼をつむっていた。彼女はやがて金目をそらで勘定しながら、反物を風呂敷に包んだ。
窃む女 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
拝しかたは普通の挨拶あいさつのように頭を畳に近く下げると同時に、両手のてのひら上向うえむきに開いて、それを頭の左右に並べたまま、少し物をかかえた心持に耳のあたりまで上げるのである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
世間では鴎村と同じように、継子ままこ根性のねじくれた人物だと云っているが、どうもそうは見えない。少し赤み掛かった、たっぷりある八字髭はちじひげが、油気なしに上向うえむきじ上げてある。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)