“いらくさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蕁麻80.0%
刺草12.0%
蕁草8.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしこれと比べて柔かいなと言われたムシブスマとても、蕁麻いらくさで製したとすれば相応にこわ張ったものであった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
部屋数も多いしうまやもある。庭も五百坪ばかりの広さだが、樹という樹は遠慮もなく枝をひろげ、それへ藪枯やぶからしだの刺草いらくさだのがむやみに絡み繁って、さながら欝蒼うっそうたる密林の観を呈している。
風流化物屋敷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
蕁草いらくさ刺毛さしげいらわれるような遣瀬なさで、痒味つら味は何にたとえようもないほどであった。しばらくの間は袴の上から押抓おしつねってなだめていられたが、仲々もって左様なちょくなことではおさまらない。
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)