“いのちみょうが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
命冥加85.7%
生命冥加14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし犠牲いけにえを捧げざれば、お通はもとより汝もあまりきことはなかるべきなり、忘れてもとりもつべし。それまで命を預け置かむ、命冥加いのちみょうが老耆おいぼれめが。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
四、五間向うに、数羽のひなとともにたわむれている雷鳥、横合よこあいから不意に案内者が石を投じて、追躡ついじょうしたが、命冥加いのちみょうがの彼らは、遂にあちこちの岩蔭にまぎれてしまう。
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
妄念もうねんは起さずに早うここを退かっしゃい、助けられたが不思議なくらい、嬢様別してのお情じゃわ、生命冥加いのちみょうがな、お若いの、きっと修行をさっしゃりませ。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よくよく生命冥加いのちみょうがあまっちょだと、自暴酒やけざけをあおって、ひょろひょろしながら帰って来たのは、いつぞや新橋から手切を貰って突出つきだされた晩、お君に出会った石原の河岸通。
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)