“いぬがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
犬神75.0%
犬上25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
読者は多分四国の犬神いぬがみ、九州の蛇神へびがみの伝説を御承知であろうと思うが、私も実は犬神の家に生れたのである。
犬神 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
小僧こぞう、来い。いまおれのとこのちょうざめの家に下男げなんがなくてこまっているとこだ。ごちそうしてやるから来い。」ったかと思うとタネリはもうしっかり犬神いぬがみ両足りょうあしをつかまれてちょぼんと立ち
サガレンと八月 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
この地方では今一つ、更に驚くべき御箸の杉が、犬上いぬがみ郡の杉阪という所にあります。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「こんなことは愚かな男の例としてうわさにもなりそうなことですから人には言わないでください。『いさや川』(犬上いぬがみのとこの山なるいさや川いさとこたへてわが名もらすな)などというのも恋の成り立った場合の歌で、ここへは引けませんね」
源氏物語:20 朝顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)