“いちべゑ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
市兵衛75.0%
市兵衞25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しないばかりなら、よかつたんだが、何かの拍子ひやうしに「市兵衛いちべゑさんお前わちきれるなら、命がけで惚れなまし」
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
客は、襖があくと共に、なめらかな調子でかう云ひながら、うやうやしく頭を下げた。これが、当時八犬伝に次いで世評の高い金瓶梅きんぺいばいの版元を引受けてゐた、和泉屋市兵衛いちべゑと云ふ本屋である。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それから六月十三日になつて、忠之は黒田市兵衞いちべゑ、岡田善右衞門ぜんゑもんの二人を利章の所へ使に遣つて歩行のかなはぬ程の重體ではあるまいから、たとひ手を引かれてでも出てもらひたいと云はせた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)