“いくへ”の漢字の書き方と例文
語句割合
幾重100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不圖ふと見れば、王瀧川の上流遠く、雲の幾重いくへともなく重れる間より、髣髴としてあらはれ渡れる偉大なる山の半面。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
になる方がおになつて、お這入になる方がお這入になれば好いのです。御熱心な所は幾重いくへにもお礼を申します。つひ落ち着いて考へて見て下されば好いのです。
防火栓 (新字旧仮名) / ゲオルヒ・ヒルシュフェルド(著)
出雲人いづもびとつくつた、幾重いくへにもまはす、屏風びようぶとばりるいよ。われ/\、あたらしく結婚けつこんしたものをつゝむために、幾重いくへかこひをつくつてあることよ。あゝ、その幾重いくへ屏風びようぶとばりよ。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)