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あいじやく
ふりがな文庫
“あいじやく”の漢字の書き方と例文
語句
割合
愛惜
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
愛惜
(逆引き)
しかし大いに東京を惜しんだと云ふ
訣
(
わけ
)
ぢやありません。僕はこんなにならぬ前の東京に余り
愛惜
(
あいじやく
)
を持たずにゐました。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかしもう、かれこれ十年近く、いつもこの机に向つてゐることを思ふと、さすがに
愛惜
(
あいじやく
)
のない
訣
(
わけ
)
でもない。
身のまはり
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし
櫛形
(
くしがた
)
の鉄橋には懐古の情も起つて来ない。僕は昔の両国橋に——狭い木造の両国橋にいまだに
愛惜
(
あいじやく
)
を感じてゐる。それは僕の記憶によれば、
今日
(
こんにち
)
よりも下流にかゝつてゐた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
けれども今は
薄汚
(
うすぎた
)
ない
亜鉛葺
(
トタンぶ
)
きのバラツクの
外
(
ほか
)
に何も芝居小屋らしいものは見えなかつた。もつとも僕は両国の鉄橋に
愛惜
(
あいじやく
)
を持つてゐないやうにこの
煉瓦建
(
れんぐわだて
)
の芝居小屋にも格別の愛惜を持つてゐない。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
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