“子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
71.7%
10.5%
6.8%
6.8%
1.3%
0.9%
みこ0.3%
こお0.3%
0.1%
0.1%
ミコ0.1%
0.1%
0.1%
なんぢ0.1%
めこ0.1%
ややこ0.1%
わらし0.1%
シー0.1%
タネ0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そら、どらねこがきた。」といって、かおすとみずをかけたり、いたずらっは、そばをとおると、小石こいしひろってげたりしました。
ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
玄内は奥の六畳、伝二郎が四畳半の茶の間と、それぞれ夜着に包まって寝についたのがかれこれ、あれでの刻を廻っていたか——。
のたまわくだ。なにしてやがるかと思って、やぶけた窓の障子からのぞくとね、ポンポチ米を徳久利とっくりきながら勉強してやがるんだ。
はたして、自分じぶんは、だったろうか。ほんとうのおかあさんは、ほかにいるのだろうか? うえで、かれはいろんな空想くうそうにふける。
高い木と子供の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その鉢の下に紙片があって「好く休する時を得て即ち好く休せよ、花を収めを結んで錦州に在り」という詩句が書いてあった。
緑衣人伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
或は井子カハゴ・かごなど言ふ類例から推すと、「」から出たものが、聯想で、猿猴其まゝ「ゑんこう」とも発音したのかも知れない。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
おのもおのものりたまひへて後に、その妹にりたまひしく、「女人をみな先立さきだち言へるはふさはず」とのりたまひき。然れども隱處くみどおこしてみこ水蛭子ひるこを生みたまひき
まだ誕生やそこらのこおを、手術しじつじゃとやら何とやらいうて、生きためえをつつき回すんじゃそうなが、そんなことしてえいことかなあ。
大根の葉 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
「それにしても、あまはあの死骸を何うしたであらう。村では、あの娘つ子の手に其死骸のある中は、寺には決して葬らせぬと言つて居つたが……」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
カレ御佩せる十拳剱を抜きて、後手シリエデにつきつつ、逃げ来ませるを、猶追いて、黄泉比良阪の阪本に到る時に、其阪本なる桃の三つ取りて、待ち撃給いしかば、悉くに逃げ返りき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
御祖ミコに詔給わく、須佐能男命の座ます根堅洲国ネノカタスクニマイいでよ。必ず其大神座ます根堅洲国に参いでよ。必ず其大神タバカり給いなんと詔給う。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
門野かどのつまらなくなつたから、自分の玄関わきの三畳じきへ引き取つた。障けて這入らうとすると、又縁側へ呼びかへされた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
×、××××××××××××××××××××××××××××××。××××××をじっとみつめながら、まだかまだか××××××××××。
いはンヤ吾トなんぢ江渚こうしよノホトリニ漁樵ぎよしようシ、魚鰕ぎよかつれトシ、麋鹿びろくヲ友トシ、一葉ノ扁舟へんしゆうニ駕シ、匏樽ほうそんヲ挙ゲテ以テ相属あひしよくス、蜉蝣ふゆうヲ天地ニ寄ス、びようタル滄海そうかい一粟いちぞく、吾ガ生ノ須臾しゆゆナルヲかなし
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
伶人れいじんの着けた小忌衣おみごろも竹の模様と松の緑が混じり、挿頭かざしの造花は秋の草花といっしょになったように見えるが、「もとめこ」の曲が終わりに近づいた時に
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
君枝にややこが出来てるいうこと、さっぱり知らんかったんや。堪忍してや。むごいお祖父やんや思わんといてや。そうと知ったら、君枝を自転車に乗せるんやなかったんや。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「大きななりして、そつたらわらしと、さわいでればえゝ!」母親が、叫んだ。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
「花売の縁」は、首里の士族森川モリカハシーが零落して妻子を首里に残し、自分は国頭クニガミといふ田舎——昔の奥州といつた所——へ働きに行く。
組踊りの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
抄出すれば万寿菊については「万寿菊、根ヨリ発セズ、春間ニタネヲ下ス、花開テ黄金色、繋テ且ツ久シ、性極テ肥ヲコノム」
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
其で思ひ合せられるのは、此頃ちよく/\、からウシの間に、里から見えるこのあたりのに、光り物がしたり、時ならぬ一時颪イツトキオロシの凄い唸りが、聞えたりする。今までつひに聞かぬこと。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)