番地ばんち)” の例文
所在しよざいしるすのに、日本にほんでは、くに府縣ふけんちやう番地ばんちだいよりせうるに、歐米おうべいでは、番地ばんちちやう府縣ふけんくにと、ぎやくせうよりだいる。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
宗助そうすけ横濱よこはまはうはせてやうとおもつたが、つい番地ばんち町名ちやうめいいてかなかつたので、うすること出來できなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
銃後じゅうごをまもるために、菓子屋かしやひらきました。みなさん、ごひいきにしてください。」と、かれ、そのした番地ばんちみせがしるしてありました。
クラリネットを吹く男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
裏猿楽町うらさるがくちやう番地ばんち御転住ごてんぢうになつたといふ事でございますから、一寸ちよつといへ見舞みまひにあがるんですが、どうもなに貴方あなたのお座敷ざしきへ出すやうな話がないので、つい御無沙汰ごぶさたいたしました。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
屋敷やしき兩方りやうはうまたがつてるといふがらではない。あせだらけの浴衣掛ゆかたがけである。が、實際じつさい此時このとき、四十一番地ばんちじうし、角力すまふ土俵どへうきづいたので、四十番地ばんちをもりてたのだ。大分だいぶ茶番氣ちやばんげがさしてた。
火事くわじ見舞みまひ間際まぎはに、こまかい地圖ちづして、仔細しさい町名ちやうめい番地ばんち調しらべてゐるよりも、ずつとはなれた見當違けんたうちがひ所作しよさえんじてゐるごとかんじた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「ふだに番地ばんちいてあるから、これからつれていってやろう。」と、しん一は、ジョンのあたまをなでました。
赤土へくる子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
『四十番地ばんちかい、四十一番地ばんちかい』
「じゃ、おな番地ばんちに、こういうおじいさんはんでいませんか。」と、正雄まさおきますと
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「二十五番地ばんちぢやなくつて」と細君さいくんこたへたが、宗助そうすけ名宛なあてをはころになつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
陣屋横町ぢんやよこちやう四十番地ばんち四十一番地ばんち
おじいさんのうちはちょっとわかりにくうございました。二人ふたり番地ばんちさがして、あちらでき、こちらできいたしました。そうして、やっとそのうちさがしあてることができたのです。
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
番地ばんちいてもらってきたのですけれど、この番地ばんちつからないのですよ。」
鳥鳴く朝のちい子ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)