“欠”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
50.7%
あくび13.2%
かけ13.2%
あく8.8%
かか5.1%
けつ2.9%
かけら1.5%
おく0.7%
かい0.7%
かく0.7%
かゝ0.7%
0.7%
アクビ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あのつらに、げんこつをくらわせることはなんでもない。だが、おれが、うでちからをいれてったら、あのかおけてしまいはせぬか?」
からす (新字新仮名) / 小川未明(著)
亭主がようやく起き出して、そでや裾のしわくちゃになった単衣ひとえ寝衣ねまきのまま、あくびをしながら台所から外を見ながらしゃがんでいた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
貴殿少も御苦労かけ申間敷、依之右之金子致調達相渡候はゞ、其場所御通(○返の誤りか)し可下候。為後日之依て手形如件。
牛捨場馬捨場 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
忽ち又近くでえ切れぬように啼き出して、クンクンと鼻を鳴らすような時もあり、ギャオとあくびをするような時もある。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
御小刀おこがたなの跡におう梅桜、花弁はなびら一片ひとひらかかせじと大事にして、昼は御恩賜おんめぐみかしらしかざせば我為わがための玉の冠、かりそめの立居たちいにもつけおちるをいと
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
楽長のは斉に去った。亜飯あはんかんに去った。三飯のりょうさいに去った。四飯のけつしんに去った。鼓師つづみし方叔ほうしゅくは河内に逃げた。鼓師つづみしは漢に逃げた。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ぐるりとその両側、雨戸を開けて、沓脱くつぬぎのまわり、縁の下をのぞいて、念のため引返して、また便所はばかりの中まで探したが、光るものは火屋ほやかけらも落ちてはいません。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さうして扇屋の前を通つたことなどはおくびにも出さず、縫物の殘りの袖をつけてしまつて其夜は自分の部屋に引込んで机の前に坐つて讀書をした。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
次にお定りの抹茶の器具を出される、予はかかる際にどうかこんなことはおよしなされてといえど、物固い母堂はこの頃までも決してこの設備をかいたことはなかった
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
最も清きもの最も愛すべきものには朝より夕まで、月みちてより月かくるまで、彼の視線は一小屋しょうおくの壁に限られ、聴くべきものとては彼の援助たすけを乞う痛めるものの声あるのみ
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
目科も何やら余にまじわりを求めんとする如く幾度と無く余を招きて細君と共々に間食かんじきことに又夜にりてはかゝさず余を「レローイ」珈琲館まで追来おいきたり共に勝負事を試みたり、くて七月の一夕あるゆうべ
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
云う事うにもことうえて、まあんたらことうくだ!
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
また人によってはアケビはから来たものとし、またアクビから来たものともしている。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)