“欠片”のいろいろな読み方と例文
旧字:缺片
読み方割合
かけら86.4%
かけ13.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうだ、そうだ。いい事をした。——畜生、もう一度出て見やがれ。あたまの皿ア打挫ぶっくじいて、欠片かけらにバタをつけて一口だい。」
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またパンの欠片かけら蜜柑みかんの皮といった食物まで運ばれていた——など、何が何やら、彼にとって薩張さっぱり訳の判らないことであった。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たけしい、さがしい、冷たい、氷の欠片かけのような厳しい光の眼であった。しかし美しいことは美しい、——悪の美しさの眼であった。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
目もすまにみつつくろき冬の土玻璃の欠片かけすら光りかへさず
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)