“欠所”のいろいろな読み方と例文
旧字:缺所
読み方割合
けっしょ87.5%
けつしよ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
万一の事でもあろうものなら、手前なんぞは先生とはちがって虫けら同然の素町人すちょうにんゆえ、事によったら遠島えんとうかまず軽いところで欠所けっしょまぬかれまい。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「そうですよ、菱屋は欠所けっしょ。江戸構えになった母娘が二人、草加そうかとか千住せんじゅとかにいると聞きましたが——」
寒国かんごくでは、うしてつたところがある。これはなつ待遇もてなしちがひない。贅沢ぜいたくなものだ。むかし僭上せんじやう役者やくしや硝子張がらすばり天井てんじやうおよがせて、仰向あふむいてたのでさへ、欠所けつしよ所払ところばらひをまをしつかつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)