手輕てがる)” の例文
新字:手軽
博物館はくぶつかんでは、また目録書もくろくしよのほかに、陳列品ちんれつひんについて手輕てがるることが出來できるために、いろ/\の書物しよもつ出版しゆつぱんされてあつたり、繪葉書えはがきなどもつくられてあつて
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
併しおかづは手輕てがるだ、葡萄豆ぶだうまめ紫蘇卷しそまき燒海苔やきのり鹿菜ひじき蜊貝あさりのおつゆ………品は多いが、一ツとしてたすにりるやうな物はない。加之味も薄い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
どつと陽氣やうきに騷ぎ手輕てがるあそんで立出つゝ別れ/\に歸りけり偖も小夜衣は今日けふはからずも千太郎の相方に出しより何となく其人のしたはるゝまゝ如何にもして彼の客人まろうど
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それとも、まり手輕てがるったとおおもひなさるやうならば、わざこはかほをして、にくさうにいやはう、たとひお言寄いひよりなされても。さもなくば、世界せかいかけていやとははぬ。
あしうへをちら/\と陽炎かげろふに、そでかもめになりさうで、はるかいろ名所めいしよしのばれる。手輕てがる川蒸汽かはじようきでもさうである。や、そのあしなかならんで、十四五艘じふしごさう網船あみぶね田船たぶねいてた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
斯して置は殺生なりさりとて生返いきかへらせなば又々旅人へ惡さをなす者共なればとゞめをさして呉んと鐵の棒のさきのどあたりへ押當おしあて一寸々々ちよい/\よしで物を突く如く手輕てがるに止めを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)