對照たいせう)” の例文
新字:対照
また昭和せうわ年度豫算ねんどよさん前年度豫算ぜんねんどよさん對照たいせうすると一ぱん會計くわいけいの十七おく七千萬圓まんゑんは十六おく貳百萬圓まんゑんとなつて一おく七千萬圓まんゑん減額げんがくである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
その斷然だんぜんたる樣子やうすと、そのにぎこぶしちひさゝと、これはんして主人しゆじん仰山ぎやうさんらしくおほきな拳骨げんこつが、對照たいせうになつてみんなわらひいた。火鉢ひばちはたてゐた細君さいくん
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
歐文おうぶん日本歴史にほんれきしくとき、便宜上べんぎじやう日本年紀にほんねんきとも西歴せいれきちうして彼我ひが對照たいせう便べんするは最適當さいてきたう方法はうはふであり、歐文おうぶん歐洲歴史おうしうれきしくとき、西歴せいれきしたがふは勿論もちろんである。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
異地方發見の土器どき比較ひかくして、其土質、製法、形状、紋樣等を對照たいせうするも亦類似るいじつよくして一地方の物の他地方に移りし事、即ち異地方相互の間に交通ありし事を證明せうめいする事實じじつ少しとせざるなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
かつたひげが、ほゝあたりやうにざら/\したが、いま宗助そうすけにはそれをにするほど餘裕よゆうはなかつた。かれはしきりに宜道ぎだう自分じぶんとを對照たいせうしてかんがへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
宗助そうすけところ新聞しんぶんで、杉原すぎはら何時いついて、何處どことまつてゐるかをつてはゐたが、失敗者しつぱいしやとしての自分じぶんかへりみて、成効者せいかうしやまへあたまげる對照たいせうづかしくおもつたうへ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)