外界がいかい)” の例文
かういふふう自分じぶん自分じぶん保護ほごするために外界がいかいものいろおないろをもつ、そのいろのことを『保護色ほごしよく』といひます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
かく日頃ひごろただ一人ひとりやまなかじこもり、めったに外界がいかいせっする機会おりのないわたくしにとりて、うした少女しょうじょとの不意ふい会合かいごうにもものめずらしいかぎりでございました。
なるほど、その説によると、外界がいかいが見えなくなったことは、説明できるが、しかし本艇がガスを
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひかりがみなぎった、外界がいかいは、いまこんな光景こうけいうつしていたが、トンネルのうち世界せかいは、また格別かくべつでありました。そこへは、永久えいきゅうひかりというものがんではきませんでした。
岩漿がんしよう非常ひじようたかねつ壓力あつりよくとのもときはめて多量たりようみづ含有がんゆうすることが出來できるから、外界がいかいあらはれて鎔岩ようがん多量たりよう蒸氣じようきくのである。この蒸氣じようきひろがるちから火山かざん爆發力ばくはつりよくとなるのである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
恍惚こうこつと云うのが、こんな場合に用いるべき形容詞かと思う。熟睡のうちには何人なんびとも我を認め得ぬ。明覚めいかくの際にはたれあって外界がいかいを忘るるものはなかろう。ただ両域の間にのごとき幻境がよこたわる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すべてのわずらわしい外界がいかいからさえぎられて、このくらいけれど安全あんぜんな、トンネルのなかで、じっとしてしずかな生活せいかつおくっていることは、なんというしあわせなうえであろうとおもわれたからです。