“外国”のいろいろな読み方と例文
旧字:外國
読み方割合
がいこく56.9%
とつくに17.6%
あちら9.8%
ぐわいこく3.9%
あつち2.0%
いこく2.0%
げいごく2.0%
アチャラ2.0%
ザグラニーチヌイ2.0%
ヨーロッパ2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
外国がいこくから、日本にっぽんへわたり、ひとからひとへ、てんてんとして、使用しようされてきたので、時計とけいも、だいぶとしをとっているとおもいました。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その岡の上に麦酒ビール会社の建築物が現われて、黒い輪廓りんかくがあざやかに、灰色の空を区画くぎったところなど、何とはなしに外国とつくにの景色を見るようである。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
私はこの生意気千万な外国あちら帰りの流暢りゅうちょう英語へ臆面もなく昔寝床の中で独学した英語で聞いてくれた。見よ見よ! であった。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
かれはしばらく奈美子なみこ同棲どうせいしてゐた郷里きやうり世帯しよたいをたゝんで、外国ぐわいこくへわたる準備じゆんびとゝのへるために、そのとき二人ふたり上京じやうきやうして、竹村たけむらちかくに宿やどつてゐた。かれなんとなくいら/\してゐた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
……しかしそれとて条件があって、国内うちは四民に不満なく、国外そと外国いこく侵逼しんひつなく、五穀実り、天候静穏、礼楽ことごとく調うような、理想的政治を行なうなれば、預けまかせておいてもよかろう。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
だからよジョウジ、だから俺の商売しょうべえてえのは、まあ早く言えば案内者ガイドだが、この物欲しそうなつら外国げいごくの金持ちをあつめて、一晩そんなところを引っ張りまわしてやるんだ。
「笑ちゃん、止しなよ、こんな浅黄裏は外国アチャラで散々喰いあきている。気をもむな、馬鹿々々しい」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
その下を、頭をいがくりにした赤ルヷーシカの男、花模様のプラトークを頭からかぶった婆、外国ザグラニーチヌイの(それ丈でモスクヷ女には既に或感じを与えるところの)伯林ベルリントリコを着た女などが歩いた。
外国ヨーロッパに居る日本人は世界観を得る以前に自己を adapt しすぎる。