トップ
>
不可
>
ふか
ふりがな文庫
“
不可
(
ふか
)” の例文
彼がたとえ
若死
(
わかじに
)
をすればとてこの遠大なる理想を有するにおいては、これをもってただちに
長命
(
ちょうめい
)
と呼ぶ、なんの
不可
(
ふか
)
か
是
(
こ
)
れあらんやである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
爾後
(
じご
)
病牀
寧日
(
ねいじつ
)
少く自ら筆を取らざる事数月いまだ前約を果さざるに、この事世に誤り伝へられ鉄幹子規
不可
(
ふか
)
並称
(
へいしょう
)
の説を以て
尊卑
(
そんぴ
)
軽重
(
けいちょう
)
に
因
(
よ
)
ると為すに至る。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
安政二年三月彼が
月性
(
げっしょう
)
に与えたる書中に曰く、「天子に請うて幕府を撃つの事に至っては、殆んど
不可
(
ふか
)
なり」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
例
(
たと
)
へば
地名
(
ちめい
)
の
中
(
なか
)
にも
姓名
(
せいめい
)
を
具
(
そな
)
ふるらしいのがあるが、この
場合
(
ばあひ
)
姓名
(
せいめい
)
を
轉倒
(
てんたふ
)
するのは
絶對
(
ぜつたい
)
に
不可
(
ふか
)
である。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
司馬相如
(
しばさうじよ
)
が
妻
(
つま
)
、
卓文君
(
たくぶんくん
)
は、
眉
(
まゆ
)
を
畫
(
ゑが
)
きて
翠
(
みどり
)
なること
恰
(
あたか
)
も
遠山
(
とほやま
)
の
霞
(
かす
)
める
如
(
ごと
)
し、
名
(
な
)
づけて
遠山
(
ゑんざん
)
の
眉
(
まゆ
)
と
云
(
い
)
ふ。
魏
(
ぎ
)
の
武帝
(
ぶてい
)
の
宮人
(
きうじん
)
は
眉
(
まゆ
)
を
調
(
とゝの
)
ふるに
青黛
(
せいたい
)
を
以
(
も
)
つてす、いづれも
粧
(
よそほ
)
ふに
不可
(
ふか
)
とせず。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
千里を
行
(
ゆく
)
も
爪先
(
つまさき
)
の向けやうにて始まる者なれば物事は目の附けやうこそ大切なれ。善き所に目を附けて学ぶ人は早くその
可
(
か
)
を悟り悪しき所に目を附け学ぶ人は老に至るもその
不可
(
ふか
)
を知らず。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
其後
(
そののち
)
、
魏
(
ぎ
)
、
趙
(
てう
)
を
伐
(
う
)
つ。
趙
(
てう
)
、
急
(
きふ
)
なり。
救
(
すくひ
)
を
齊
(
せい
)
に
請
(
こ
)
ふ。
齊
(
せい
)
の
威王
(
ゐわう
)
、
孫臏
(
そんびん
)
を
將
(
しやう
)
とせんと
欲
(
ほつ
)
す。
臏
(
ひん
)
、
辭謝
(
じしや
)
して
曰
(
いは
)
く、
(三一)
『
刑餘
(
けいよ
)
の
人
(
ひと
)
、
不可
(
ふか
)
なり』と。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
乃
(
すなは
)
ち
田忌
(
でんき
)
を
以
(
もつ
)
て
將
(
しやう
)
となして、
孫子
(
そんし
)
を
師
(
し
)
となす。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
もし名実相
副
(
そ
)
わずとせば、あるいは改めて『維新革命前史論』とするも
不可
(
ふか
)
なからん。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
其處
(
そこ
)
には、
金澤
(
かなざは
)
の
人
(
ひと
)
多人數
(
たにんずう
)
、
移住
(
いぢう
)
したるゆゑ、
故郷
(
こきやう
)
にて、(加州金澤の新堅町の
云々
(
うんぬん
)
)と
云
(
い
)
ふのが、
次第
(
しだい
)
になまりて(かしや、かなざものしんたてまつる。)
知
(
し
)
るべし、
民謠
(
みんえう
)
に
註
(
ちう
)
の
愈々
(
いよ/\
)
不可
(
ふか
)
なること。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは
強
(
あなが
)
ちいずれの政府の方針政策というわけではなかったけれども、かのモンテスキューも説いた通り、金力と名誉とは両立せしむるを
不可
(
ふか
)
とするという説が一般に行われておったがためであろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
想うてここに到れば、マヂニーは実に、松陰の意気と精神とに小楠の理想と霊心とを加えたりというも、
不可
(
ふか
)
なきなり。
吾人
(
ごじん
)
はただ松陰が何となくマヂニーに比して足らざる所あるを覚う。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
“不可”の意味
《名詞》
不 可(ふか)
いけないこと、よくないこと、可と認めないこと。
試験の成績で、不合格。四段階評価で、優、良、可に次ぐもの。
(出典:Wiktionary)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
“不可”で始まる語句
不可思議
不可能
不可解
不可得
不可侵
不可致
不可抗
不可侵境
不可抗力
不可然