“には”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ニハ
語句割合
庭38.5%
俄31.8%
遽8.2%
場5.1%
卒3.1%
二羽1.5%
軈1.5%
頓1.0%
中庭1.0%
丹羽1.0%
塲1.0%
庭上1.0%
急1.0%
驟1.0%
獄庭0.5%
丹波0.5%
前庭0.5%
広場0.5%
時俄0.5%
砌0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
建續(たてつゞ)く家(いへ)は、なぞへに向(むか)うへ遠山(とほやま)の尾(を)を曳(ひ)いて、其方此方(そちこち)の、庭(には)、背戸(せど)、空地(あきち)は、飛々(とび/\)の谷(たに)とも思(おも)はれるのに、涼(すゞ)しさは氣勢(けはひ)もなし。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
太く短く楽しむのか、細く長く楽しむのか、それとも又た夫婦間に衝突のある生活なのか、俄(には)かに決定することの出来ない問題である。
愛(あい)ちやんは今(いま)こそ逃(に)げるに好(い)い時(とき)だと思(おも)つて遽(には)かに駈(か)け出(だ)し、終(つひ)には疲(つか)れて息(いき)も絶(き)れ、犬(いぬ)ころの遠吠(とほゞえ)が全(まつた)く聞(きこ)えなくなるまで走(はし)り續(つゞ)けました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ミラーノ人(びと)を戰ひの場(には)にみちびく蝮蛇(まむし)も、ガルルーラの鷄のごとくはかの女の墓を飾らじ。 七九—八一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
今迄自分の立つて居る石橋に土下座して、懷中(ふところ)の赤兒に乳を飮ませて居た筈の女乞食が、此時卒(には)かに立ち上つた。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
……大抵(たいてい)眞夜中(まよなか)の二時(にじ)過(す)ぎから、一時(ひととき)ほどの間(あひだ)を遠(とほ)く、近(ちか)く、一羽(いちは)だか、二羽(には)だか、毎夜(まいよ)のやうに鳴(な)くのを聞(き)く。寢(い)ねがての夜(よる)の慰(なぐさ)みにならないでもない。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
風雨軈(には)かに到り、迅雷忽ち轟(とゞ)ろく光景は心界の奇幻、之を見て直ちに繩墨の則を当て、是非の判別を下さんとするは、豈(あに)達士の為すところならんや。
我はそなたの仕合はせとあらば、手離して上げまするも苦しからじなど、独言(ひとりご)ちたまふを聞く我は、頓(には)かに心強うなりて。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
この苜蓿は丹羽(には)圭介氏が明治の初年欧羅巴(ヨーロツパ)へ往つた時、牧草としてはこんな好(い)い草はないといふ事を聞いて、その種子(たね)をしこたま買ひ込んで帰つた事があつた。
『うまし宴會(うたげ)』の塲(には)ならじ。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
 法皇は草坐(むしろにざし)玉ひ終日庭上(には)に御(ましま)し晩(くれ)にいたりてむなしく本院へ還□(かへらせ)玉へり。
是(こゝ)に於(おい)てか、君、急(には)かにわが前に現はれ給ふ。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
階を登れば老侠客莞爾(くわんじ)として我を迎へ、相見て未だ一語を交(か)はさゞるに、満堂一種の清気盈(み)てり。相見ざる事七年、相見る時に驟(には)かに口を開き難し、斯般(このはん)の趣味、人に語り易からず。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
冷雨(あめ)降れる獄庭(には)によく啼くすずめゐてちひさきパンをひとり食(は)みゐる
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)
あかつきをかきつばたひとつ白く咲き風さやかなる獄庭(には)となりたり
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)
常道(ひたち)の仲の國の造、長狹の國の造、伊勢の船木の直、尾張の丹波(には)の臣、島田の臣等が祖なり。
教父(クーム)はもう少々きこしめしてゐた。それは彼が荷馬車を曳いたまま二度も前庭(には)を行きすぎてから、やうやく自分の家を見つけたことからみてもわかる。
其が次第に官人(つかさびと)らしい姿に更つて来ても、家庭の生活は、何時まで立つても、何処か農家らしい様子が、家構へにも、屋敷の広場(には)にも、家の中の雑用具にも、残つて居た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その時俄(には)かにピチピチ鳴り
楢ノ木大学士の野宿 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
北國(ほつこく)、關東(くわんとう)の夷共(えびすども)の、君が安眠の砌(には)を駭かせ參らせん事、思へば心外の限りにこそ候へ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)