“独言”のいろいろな読み方と例文
旧字:獨言
読み方割合
ひとりごと90.5%
ひとりご6.0%
つぶや1.2%
ひとりごち1.2%
つぶやき0.8%
つぶやく0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おいら可厭いやだぜ。」と押殺した低声こごえ独言ひとりごとを云ったと思うと、ばさりと幕摺まくずれに、ふらついて、隅から蹌踉よろけ込んで見えなくなった。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「医者のあの口振りじゃ、九分九厘むつかしそうなんだが……全くそんなんだろうか」と情なさそうに独言ひとりごちて、お光は目を拭った。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
小山夏吉は、半ば独言つぶやいて嘆息して、にがそうに猪口ちょこした手がふるえた。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
せたげても頓着とんじゃくせず、何とか絶えず独言ひとりごちつつ鉄葉ブリキ洋燈ランプ火屋ほや無しの裸火、赤黒き光を放つと同時に開眸かいぼう一見、三吉慄然りつぜんとして「娑婆しゃばじゃねえ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
五十間も隔たる向河岸ながら、手に取るように其独言つぶやきが響くと間もなく、手桶を置いて片手ながら、反対にみよしの縄をぐっと引いた。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
美人は正坐に堪えざりけん、居坐いずまい乱して泣きくずおれすすり上げつつ独言つぶやくよう
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)