“なかば”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナカバ
語句割合
73.8%
中旬11.5%
中央4.0%
半分3.5%
3.2%
半途1.2%
半旬0.6%
0.3%
中半0.3%
中腹0.3%
中間0.3%
中頃0.3%
半許0.3%
大半0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その主觀の情は、唯なかばおほはれてかすかに響きいづるのみ。(同所)是れ豈逍遙子が所謂、我を解脱して世間相を寫すものにあらずや。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
「そうだなあ、ついでの事に、この月の中旬なかばには、八幡宮のお棟上むねあげがあるそうだから、それを見物してから帰ろうではないか」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしまばゆかったろう、下掻したがいを引いてをずらした、かべ中央なかばに柱がもと、肩にびた日をけて、朝顔はらりと咲きかわりぬ。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
広い客間の日本室を、雛段は半分なかばほども占領している。室の幅一ぱいの雛段の緋毛氈ひもうせんの上に、ところせく、雛人形と調度類が飾られてあった。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
たった一つの戸口の扉には外からかんぬきがおろされてある。……キー、キー、キー、キー、天井はなかばまで下りて来た。
日頃の主君に徴しても、いかにここまでの統業を半途なかばにして世を去ることの残念であったかをも、惻々そくそく胸にむことが出来た。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十一月の半旬なかばである、今朝の寒さはべつだった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はじめはあやしみ、なかばは驚いて、はてはその顔を見定めると、幼立おさなだちに覚えのある、裏長屋の悪戯いたずら小憎、かつてその黒い目でにらんでおいた少年の懐しさに、取った手を放さないでいたのであったが。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さらばこの男の血を見たらむには、わが気力も昔に帰りてむかなぞ、日毎に思ひめぐらし行くうちに此の三月の中半なかばの或る日の事なりき。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
斯程かほどしまだから、なに食物しよくもつこともあるまいと四方よも見渡みわたすと、はたして二三ちやうへだゝつた小高こだかをか中腹なかばに、一帶いつたい椰子やし、バナヽのはやしがあつて、甘美うるはしき果實くわじつえだ垂折しをれんばかりに成熟せいじゆくしてる。
夢とまことの中間なかばなり。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
後藤君は五月の中頃なかばになって私に聞きました。
半許なかば下りかけたが、彼は何と思ってかハタと立ち止った。行きたくないからである。何か好い方法を考えたからである。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)
ぴつ申入候もうしいれそろ過日御約束致置候いたしおきそろ中川漁船こうの儀は来月四日と致度いたしたくついては釣道具大半なかば破損致し居候間おりそろあいだ夜分にても御閑おひまの節御入来之上ごじゅらいのうえ右釣道具御繕おんつくろい直し被下候様奉願上候くだされたくねがいたてまつりそろ
ここに山部やまべむらじ小楯をたて針間はりまの國のみこともちさされし時に、その國の人民おほみたから名は志自牟しじむが新室に到りてうたげしき。ここにさかりうたげて酒なかばなるに、次第つぎてをもちてみな儛ひき。