“緋毛氈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひもうせん86.4%
ひまうせん13.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、次々に深紅の血汐が、ポカリポカリと水面へ浮かび、その辺一面見ている間に緋毛氈ひもうせんでも敷いたように、唐紅からくれないと一変した。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
広い客間の日本室を、雛段は半分なかばほども占領している。室の幅一ぱいの雛段の緋毛氈ひもうせんの上に、ところせく、雛人形と調度類が飾られてあった。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
君勇きみゆう』とか『秀香ひでか』とか、みやこ歌妓うたひめめた茶色ちやいろみじか暖簾のれんが、のきわたされて、緋毛氈ひまうせん床几しようぎ背後うしろに、赤前垂あかまへだれをんなが、甲高かんだかこゑしぼつてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
晝はいくらか客もありますが、日が暮れるとサツサと店をしまつて、婆さんと娘が、菓子箱と緋毛氈ひまうせんを背負ひ、大藥罐おほやくわんをブラ下げて自分の家へ歸つてしまひます。