“そば”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ソバ
語句割合
49.5%
31.0%
蕎麦13.6%
蕎麥1.8%
1.8%
0.4%
0.4%
0.3%
0.1%
0.1%
0.1%
付近0.1%
0.1%
其傍0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
舷側0.1%
近傍0.1%
近所0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ブラウンいわくこれは兎の雌雄ともに陰具のそばに排泄物を出す特別のせんその状睾丸こうがんごときあり、また肛門の辺に前に述べた数孔あり
所が往来の角で、同輩の若い僧侶の注意が一寸他に向いてゐる隙を見て、空想的な衣裳を着た、黒人の扈従こしやうがわしのそばへやつて来た。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
マカロニは蕎麦そばで出来ていて、汁と一緒に食うと非常にうまい。糊の看板は円盤で、その上に糊を表す字が書いてある(図468)。
勘次かんじはおつたの姿すがたをちらりと垣根かきね入口いりぐちとき不快ふくわいしがめてらぬ容子ようすよそほひながら只管ひたすら蕎麥そばからちからそゝいだのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
名に負ふ六角牛の峰続きなれば山路は樹深く、ことに遠野分より栗橋分へ下らんとするあたりは、路はウドになりて両方はそばなり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
おつぎがあわてゝうしろかうとするときふたゝはげしくつたがおつぎのはなあたつた。おつぎは兩手りやうてはなおさへてちゞまつた。女同士をんなどうしもみ木陰こかげそばめてやうもなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
耳目をそばだたして開演する事が出来ようとは、いかに熱望していたとはいえ、昨日までの田舎廻り、乞食芝居の座員には
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
力をあはせて、金盤一つさし上げたるがその縁少しくそばだちて、水は肩にはしり落ちたり。丈高く育ちたる水草ありて、露けき緑葉もてこの像をおほはんとす。
彼女の手許の召使いだった姪は、彼女のそばにいたからこそ売出しの新商売ニューしょうばいの人の後妻にもなれたのだ、という誇りをもって——
目にしげき風のそばえは寒けれど美篶みすずが原よ春は来にけり
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
女童めわらべは水にそばゆるしろがねのうろくづのごとかなしかりけり
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
目にしげき風のそばえは寒けれど美篶みすずが原よ春は來にけり
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
女童めわらべは水にそばゆるしろがねのうろくづのごとかなしかりけり
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
アパートの付近そばに、十二時までに入ってしまえば、少々遅くなろうと追っ払われない泡盛屋があった。(これは、朝野の言葉である。)
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
人の見るかと背後うしろの見られて、恐る/\門のそばへ寄れば、信如もふつと振返りて、此れも無言に脇を流るゝ冷汗、跣足になりて逃げ出したき思ひなり。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
重三郎の行方は知れませんで其傍そばに怪しい侍が抜身を提げて立って居りましたを見て、小僧は驚き提灯をほうり出して逃げ出しますから、私も驚き、共に逃げ帰りましたが
はた永の徒歩かちに疲れしにや、二人とも弱り果てし如く、踏み締むる足に力なく青竹あをだけの杖に身を持たせて、主從相扶け、あへぎ/\のぼり行く高野かうやの山路、早や夕陽も名殘を山の巓に留めて、そばの陰、森の下
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
社会の耳目をそばだたせたおりに——無気力無抵抗につくりあげられた因習のからを切り裂いて、多くの女性を桎梏しっこくおりから引出そうとしたけなげなあなたを
平塚明子(らいてう) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
王給諌はひどくおどろくと共に、王侍御を陥れる材料がいながらにして見つかったので、笑顔をして元豊をそばへ呼んで、だましてその服と冕を脱がせ、風呂敷に包んでいってしまった。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
ながら耳をそばだて聞きいると、かかよ、明朝早く起しくれ、灰色坊主のうち一疋はよほど肥えているから殺して塩すると大儲けのはずと言う。
「さて」と云うと眼をそばめ、胴の鱗を数え出した。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ところへ、お前がそのそばで、荒い息遣いをしたり、飛び込んだりなどするものだから、いつも泉の面が波紋で乱れていて、きまって抱き寄せようとすると、あの娘の姿は消え失せてしまうのでした。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
といいながらかたえに有った粗朶そだを取上げ、ピシリと打たれるはずみに多助は「アッ」といいさま囲炉裏のそばへ倒れる処を、おかめは腕を延ばし、たぶさを取って引ずり倒しながら
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其頃そのころ弦月丸げんげつまるが、今迄いままでほど澤山たくさんの、黄金わうごん眞珠しんじゆとを搭載たふさいして、ネープルスかう出發しゆつぱつして、東洋とうやうむかふといふのは評判ひやうばんでしたが、たれおそ海蛇丸かいだまるが、ひそかにその舷側そば停泊ていはくして
主人は岩魚いわなでも釣りに往ったかして戸が閉っている、小舎の近傍そばには反魂草はんごんそうきいろい花が盛りだ、日光から温かい光だけを分析し吸収して、咲いているような花だ、さっきの沼の傍で
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
「主人の小言が始まると店中のものは近所そばへ寄りつきません」
ぷんと煙硝えんしょう口火の匂いが風に送られて参りましたのでハッと驚き目をそばめじっと向こうを眺めましたところ、あろうことかあるまいことか、右衛門殿のたたずみいる大岩のすそに地雷火を伏せ
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
玄関は礼拝堂の左手にあって、もしその打戸環のついた大扉おおとそばに私服さえ見なかったならば、恐らく法水の夢のような考証癖は、いつまでも醒めなかったに違いない。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)