小品四つしょうひんよっつ
これはもうひと昔もまえの秋のひと夜の思い出である。さっさっと風がたって星が燈し火のように瞬く夜であった。身も世もないほど力を落して帰ろうとするのを美しい人が呼びとめて 「花をきってさしあげましょう」 といいながら花鋏と手燭をもっておりてきた …
作品に特徴的な語句
とも あわ ゆるや まな とか あざやか かさな おどり 鱗茸りんじょう きびす 蜻蛉とんぼ ゆたか えり ひだ 行燈あんどん 螺鈿らでん ちょう いなご ほとばし 蜘蛛くも 蛍草ほたるぐさ あぶ 藤紫ふじむらさき あい 蓮花れんげ 頸筋くびすじ 黄昏たそがれ うるわ ひわ 鳥糞ちょうふん ひれ 鬱金うこん びん たぼ かかと なび すずめ 錦絵にしきえ 銀鳩ぎんばと 銀泥ぎんでい かね さえぎ しま 待宵まつよい 浅葱あさぎ 梅幸ばいこう 朽葉くちば あけぼの 春日かすが 斑点はんてん 撞木しゅもく 手燭てしょく 憂鬱ゆううつ 海老えび 孟宗もうそう 孔雀くじゃく うれ 太夫たゆう 囃子はやし 博多はかた 入道にゅうどう 丸髷まるまげ 立唄たてうた 花鋏はなばさみ しげ 上方かみがた 緋鯉ひごい 綺麗きれい 紺青こんじょう 紫苑しおん 笠貝かさがい あし 穹窿きゅうりゅう 硝子ガラス ひとみ またた まゆ 珊瑚さんご つばめ 淡卵うすたまご