閑山かんざん
昔、越後之国魚沼の僻地に、閑山寺の六袋和尚といって近隣に徳望高い老僧があった。 初冬の深更のこと、雪明りを愛ずるまま写経に時を忘れていると、窓外から毛の生えた手を差しのべて顔をなでるものがあった。和尚は朱筆に持ちかえて、その掌に花の字を書き …
作品に特徴的な語句
そら 生業せいぎょう さら あせ 障礙しょうげ はずか おとな 諷経ふうきょう 起居ききょ 降魔こうま 三昧さんまい にわ 光沢こうたく いた すぐ けつ 念誦ねんじゅ あわれ 枕頭ちんとう 炬火きょか 熟睡じゅくすい かげ ほうむ 譫言たわごと つど 一汁いちじゅう 不愍ふびん 世襲せしゅう 五蘊ごうん 会得えとく 伽藍がらん 余念よねん かさ 僻地へきち 入寂にゅうじゃく 写経しゃきょう 凝坐ぎょうざ 加持かじ ござ 取毀とりこわ 吟味ぎんみ 和尚おしょう 回向えこう 坐禅ざぜん 塵労じんろう 大喝だいかつ 大悟たいご 奔出ほんしゅつ 妙覚みょうかく なぶ かかあ あな ふう もっぱ 屡〻しばしば 山寨さんさい 崛起くっき 左様さよう おの 庫裏くり 庵寺あんでら 引導いんどう 彫像ちょうぞう いたず あたか 懇請こんせい 懇願こんがん 懈怠けたい 成仏じょうぶつ 戒律かいりつ 所望しょもう 手応てごた 手段てだて たく かつ 拈花ねんげ かす ふる 放屁ほうひ あえ ほどこ 昵懇じっこん 本復ほんぷく つが 棲家すみか おおむ 比丘びく 沙門しゃもん 没頭ぼっとう 法悦ほうえつ 深更しんこう 済度さいど 満座まんざ ただよ 漏脱ろうだつ 濡縁ぬれえん
題名が同じ作品
閑山 (新字旧仮名)坂口安吾 (著)