『黒檜（くろひ）』

黒檜の沈静なる、花塵をさまりて或は識るを得べきか。 薄明二年有半、我がこの境涯に住して、僅かにこの風懐を遣る。もとより病苦と闘つて敢て之に克たむとするにもあらず、幽暗を恃みて亦之を世に愬へむとにもあらず、ただ煙霞余情の裡、平生の和敬ひとへに …

著者	北原白秋
ジャンル	文学 > 日本文学 > 詩歌
初出	「黒檜」八雲書林、1940（昭和15）年8月13日
文字種別	新字旧仮名
読書目安時間	約43分（500文字/分）
朗読目安時間	約1時間11分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

厳（いつか） 跼（つくばひ） 艶（いろひ） 別（わき） 和（なぎ） 瞻（も） 和（にぎ） 美（ぐは） 頭（づ） 自（し） 香（にほ） 被（かか） 杖（ぢやう） 発（さ） 歔欷（さぐ） 香（かぐ） 点（う） 明（あき） 集（つ） 直（ぢき） 笑（ゑまひ） 厳（いつ） 歩（あり） 最（もと） 艶（いろ） 戦（たたかひ） 微笑（ほほゑみ） 雑（ざふ） 清（さや） 出（づ） 冷（ひえ） 食（じき） 仰臥（あふぶし） 父（とと） 灯（ほ） 壊（くづ） 面（かほ） 勢（きほ） 偉（おほ） 梁（うつはり） 骸（がい） 搏（うた） 御座（みざ） 笑（わらひ） 香（にほひ） 愛惜（をし） 適（ゆ） 検（けみ） 光（て） 清（すが） 面（も） 現（うつ） 指（および） 外（と） 行（ゆき） 餉（げ） 東（ひむがし） 柔（やは） 過（よ） 笑（ゑみ） 蛙（がへる） 触（さや） 両（もろ） 玄（はる） 呆（ほ） 清（す） 正面（まと） 和（な） 七（な） 小童（がき） 暖（ぬく） 寝（ぬ） 覆（くつがへ） 下（しも） 生死（しやうし） 文（あや） 女（め） 青雲（おをぐも） 勢（いきほ） 鶏（かけ） 昧爽（あけぐれ） 出（いだ） 思（も） 水月（すゐげつ） 春日（しゆんじつ） 咽喉（のみど） 弟（おと） 黙（つぐ） 未（まだ） 光（かげ） 全（また） 童（わらはべ） 蛇（くちなは） 響（とよ） 屋内（やぬち） 凍（こほ） 顕（た） 和（やは） 手触（たふり） 背（そびら）