東京小品とうきょうしょうひん
鏡 自分は無暗に書物ばかり積んである書斎の中に蹲つて、寂しい春の松の内を甚だらしなく消光してゐた。本をひろげて見たり、好い加減な文章を書いて見たり、それにも飽きると出たらめな俳句を作つて見たり——要するにまあ太平の逸民らしく、のんべんだらり …
作品に特徴的な語句
おほい づつ かたはら かかは 分明ぶんみやう はづ ぬひと 聖徒セエント わづか かへ 可哀かはい たひら はう 煌々くわうくわう ぎよく せい うづくま あひだ がく だけ あが うづ 宛転ゑんてん 往来わうらい うしろ いたづ 悪戯いたづら 斑々はんぱん 正気しやうき 猪口ちよく 秋波しうは 鉢合はちあは 間中あひだぢう 上眼うはめ 両国りやうごく 二方にはう なん もよほ にほひ つる 呼鈴ベル 唐本たうほん 嘔吐へど うづたか 壁際かべぎは そと 天井てんじやう 嬌声けうせい 存外ぞんぐわい 宵闇よひやみ ゆか 廊下らうか 悵然ちやうぜん 愛嬌あいけう 文字もじ 昨日きのふ 楽声がくせい 標札へうさつ たん たぎ 法帖ほふでふ 泥酔でいすゐ はなはだ さかづき 真上まうへ 砂利じやり 良人をつと おほ 行儀ぎやうぎ ぢく 逗子づし 酔眼すゐがん 障子しやうじ いへど 雲水うんすゐ ひるがへ 黄興くわうこう 一人ひとり 一綴ひとつづ うち ふた また 仔細しさい 何処どこ 何故なぜ 何時いつ 其処そこ 冷評ひやか 刹那せつな あま 勿論もちろん 千枝ちえ 半白はんぱく 古色こしよく 唐紙からかみ 因縁いんねん