鼻腔はな)” の例文
ぱッとくちからも鼻腔はなからも血を噴いて、花顔かがんむなしく、虚空をつかむようにのけ反ッてクルと仰向あおに仆れてしまったのであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
濛々とする秣草のほこりに噎せ反つて、私は眼や鼻腔はなをおさへたまゝ枯草の中へ打ち伏すのであつた。
剥製 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)