鯉七こいしち)” の例文
鯉七こいしち。鯉の精。夕顔の蔭より、するするとあらわる。黒白鱗こくびゃくうろこ帷子かたびら、同じ鱗形うろこがた裁着たッつけひれのごときひらひら足袋。くだんの竹の小笠に、おもておおいながら来り、はたとその小笠をなげうつ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)