魁首かいしゅ)” の例文
即ち一方においては、尊王の思想、天子に政をみずからせしめ、一国の全権を帰せんとするの思想にして、水戸派実にこれが魁首かいしゅたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
逆徒ぎゃくと魁首かいしゅ天草四郎時貞を御討取遊ばされ、物数ものかずならぬそれがしまで恩賞に預り、宿望相遂げず、余命を生延いきのそろ
四国で、勤王の魁首かいしゅである土佐藩は、早くも朝敵追討の軍を起して、伊予に入り、同じく勤王の宇和島の藩兵を加え、松山の久松松平家を帰順させ、予讃の国境を越えて、讃岐へ入って来た。
仇討禁止令 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
しこうしてこれに反対して何処どこ何処までも幕府の政権を維持し、敢て仮借する所なからんと欲したるは、則ちの井伊直弼の如き、これが魁首かいしゅにして
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)