鬱散うつさん)” の例文
何の用意もないが、ご病後の鬱散うつさんじに、という軽い意味で、誘いには、御舎弟も共にとあったが、その師泰もろやす
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もしもの事があっても困るが、日ごろの鬱散うつさんじに、あの子も、何か楽しみが無うてはなるまい。と言って、あれもおのれを忘れ、家を忘れ、名を忘れるほどの馬鹿でもあるまいし——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)