高築土たかついじ)” の例文
わけて風雨の晩などは、むしろ、与えられた僥倖ぎょうこうの夜として、主邸から忍び出し、西華門院の高築土たかついじをこえ、夜空の吠えもよそに、卯木と明け方ぢかくまでむつんでもどった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)