たぶらか)” の例文
「どうして、まだまだこの子には、小さい折の面影がたんとある。そなたも、上手にたぶらかされぬがよい」
日本名婦伝:太閤夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
素性すじょうを包んで能登守をたぶらかし、それを窮地に陥れたことを、にくむべき女、横着の女であるとし、それをうかと信用して疑わなかったのは、つまりは能登守の宏量こうりょうなる所以ゆえんであって
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)