駄賃附だちんづけ)” の例文
始めには婿が浜の方へ駄賃附だちんづけに行きたる留守るすをのみうかがいたりしが、のちには婿むこたるよるさえくるようになれり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
浜の大槌おほづちより駄賃附だちんづけの者など峠を越え来れば、はるかに谷底にてその声を聞くといへり。昔ある長者の娘あり。またある長者の男の子と親しみ、山に行きて遊びしに、男見えずなりたり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
五一 山にはさまざまの鳥めど、最もさびしき声の鳥はオット鳥なり。夏の夜中よなかく。浜の大槌おおづちより駄賃附だちんづけの者など峠を越え来たれば、はるかに谷底にてその声を聞くといえり。昔ある長者の娘あり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)