飾電灯シャンデリヤ)” の例文
旧字:飾電燈
部屋の調度はなかなか洒落しゃれたもので、窓掛も、椅子いすも、卓子テーブルも、飾電灯シャンデリヤも存分に贅沢な趣味と、無法な浪費とを物語って居ります。
踊る美人像 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
大広間サルーンの花のようにきらびやかな飾電灯シャンデリヤの下で、その飾電灯に映えて眼も醒めんばかりに輝いた波斯絨氈ペルシャじゅうたんの上に放ったその犬が、どんなに妙な恰好でその辺を嗅ぎながら
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
卓上のスタンドは消したままで、天井から下った切子硝子カッティング飾電灯シャンデリヤが、書斎と言うよりは、むしろ客間と言うに相応ふさわしく、華やかに四方を照して居ります。
流行作家の死 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
歌姫の顔に刻まれた深刻な悩みが、明るい飾電灯シャンデリヤに照し出されて、陽炎かげろうのように動揺します。青白い頬、乾く唇。そして切ない眼ざしが、感じ易い深井少年の胸を掻きむしります。
焔の中に歌う (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
真ん中に明るい飾電灯シャンデリヤが下って、その上幾つかのスタンドまでけ、部屋の中の物の影も作らせないほど明るく、得体も知れない巨大な器械が、その部屋の面積の大部分を占めて、頑張って居ります。
音波の殺人 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)