頑要やんちや)” の例文
主人あるじが浮かねば女房も、何の罪なき頑要やんちやざかりの猪之まで自然おのづと浮き立たず、淋しき貧家のいとゞ淋しく、希望のぞみも無ければ快楽たのしみも一点あらで日を暮らし、暖味のない夢に物寂た夜を明かしけるが
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)