-
トップ
>
-
青金
>
-
あおがね
(
青金の
鉱山できいて来たのですが、何でも鉱山の人たちなども
泊めるそうで。)
道の左には地図にある通りの細い
沖積地が
青金の
鉱山を通って来る川に
沿って青くけむった
稲を
載せて北へ
続いていた。山の上では
薄明穹の
頂が水色に光った。
俄かに斉田が立ちどまった。
(うん。あの女の人は
孫娘らしい。
亭主はきっと
礦山へでも出ているのだろう。)ひるの
青金の
黄銅鉱や
方解石に
柘榴石のまじった
粗鉱の
堆を考えながら富沢は云った。女はまた入って来た。