雲霞くもかすみ)” の例文
「この山車だしが皆徳川時代のものばかりです。近郷近在から雲霞くもかすみと人が出てその盛んなこと京都の祇園祭をければ恐らく日本一です」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
いっさいをこんなふうに清算なさいまして深山みやま雲霞くもかすみの中に紛れておはいりになりましたあとのわれわれ弟子どもはどんなに悲しんでいるかしれません
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
かえてしまったんですの。——そこへ兵隊たちが、喊声かんせいを上げて来ましたから、みんな雲霞くもかすみと逃げ散ッてしまいました。兵隊たちの功も褒めてやってくださいまし
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やう/\ととうげかか雲霞くもかすみ 淡水たんすい
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)