雑遝ざつたふ)” の例文
旧字:雜遝
これは本郷桜木天神のかたはらに住んだ蘭軒でなくては想ひ到らぬ事である。真光寺の縁日は、寺門が電車の交叉点に向つて開いてゐる今日も、猶相応に賑しい。しかし既に昔日の雑遝ざつたふの面影をば留めない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)