陽当ひあた)” の例文
栄蔵は、いい着物にきせかへてもらつた。陽当ひあたりへ出ると、ぷうんと染料のにほひが鼻をうつ、懐しい着物であつた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
「そう言えば、ほんの半刻ばかり、脱いで二階の陽当ひあたりの良い欄干らんかんへ乾していましたよ。お勝手で水仕事をして、袖のところを少し濡らして、その乾く間だけ、黒っぽい縞の袷を着ていましたが」