陰深いんしん)” の例文
へやのまんなかにつったランプは、しんが出過ぎてホヤがなかば黒くなっていた。室には陰深いんしんの気が充ちわたって、あたりがしんとした。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
お銀様の生霊いきりょうがいちいちそれに乗りうつって、この薄暗い土蔵の二階の一間には、すべて陰深いんしんたる何かの呪いの気が立てこめているようで、怖ろしくてたまらないから、急いで絵の本を伏せて
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
陰深いんしんな土蔵の中は、無人の境のように静まり返って、やや暫くの後に
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)