鏡開かがみびら)” の例文
沁々しみじみと、肚の底でいった。——考えてみると、正月は式日が多い。二月一日は、日光のお鏡開かがみびらき、これも式日だ。
べんがら炬燵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二月一日は又、日光のお鏡開かがみびらき、これも凶を忌む日である。——で、それが過ぎれば、処決の日は間もあるまいと——自分など自由な身よりも先に洞察して、別れの酒をんでいたものとみえる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)