めっき)” の例文
たちまち進み来たれる紳士は帽を脱して、ボタンの二所れたる茶羅紗ちゃらしゃのチョッキに、水晶の小印こいん垂下ぶらさげたるニッケルめっきくさりけて、柱にもたれたる役員の前にかしらを下げぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
マルコポロ紀行に元世祖せいそ将官に位勲の牌を賜い佩用せしむるに、金また銀をめっきした牌に獅の頭をり付けたとあるが、ユールの註に拠るとマルコの書諸所に虎を獅と訛称しあるそうだ。