銀屏ぎんぺい)” の例文
の如きくわが記憶する所なり。現に城南新橋じょうなんしんきょうほとり南鍋街なんこがいの一旗亭きていにも銀屏ぎんぺいに酔余の筆を残したまへるがあり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
折ふし延宝二年臘月ろうげつ朔日ついたちの雪、繽紛ひんぷんとして六美女の名にちなむが如く、長汀曲浦ちょうていきょくほ五里に亘る行路の絶勝は、須臾たちまちにして長聯ちょうれん銀屏ぎんぺいと化して、虹汀が彩管さいかんまがふかと疑はる。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)